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減量の「質」を上げる最強戦略とは?― カロリー制限下で脂肪を減らし、筋肉を守る方法 ―

減量を成功した身体

ダイエットでよく聞くのは「体重を減らすこと」ですが、実はそれだけでは本当に健康的とは言えない場合があります。同じ「−10kg」を達成しても、

  • 脂肪だけ落ちた人

  • 脂肪と一緒に筋肉も落ちてしまった人

では、見た目も体調も大きく違います。

今回紹介する研究は、食事制限だけ/有酸素運動を加えた場合/レジスタンストレーニング(筋トレ)を加えた場合で、“どれだけ脂肪を落とし、どれだけ筋肉を守れるか(=減量の質)”を比較したものです。


どんな研究だったか?

対象

カロリー制限中の男女(男性・女性)を3つのグループに分け比較しました。


比較した3つの方法

  1. 食事のみ(NO)

  2. 食事+有酸素運動(AR)

  3. 食事+レジスタンストレーニング(RT)

※ フォローは平均約5.1か月です。


評価したもの

  • 体重(Weight)

  • 脂肪量(Fat Mass/FM)

  • 筋肉量に相当する除脂肪量(Fat-Free Mass/FFM)

  • 腹部周径(ABC/ウエスト周り)


結果①:体重の変化は3群で同じ

ダイエットをすると、やはり体重は減ります。どのグループもだいたい同じ程度の体重減少でした(例:男性 −7〜9kg程度)。しかし、質は大きく違いました。


結果②:脂肪量の減り方

グループ

男性脂肪量減少

女性脂肪量減少

NO

−5.8kg

−5.47kg

AR

−7.8kg

−4.10kg

RT

−8.9kg

−6.36kg

👉 レジスタンストレーニング(RT)群が最も脂肪を落としていました。

有酸素運動(AR)も脂肪減少に寄与しますが、RTはさらにその上を行く脂肪減少効果を示しました。


結果③:筋肉量(FFM)の変化

筋肉量は、減量中に最も守りたい要素の一つです。

グループ

男性FFM

女性FFM

NO

−2.8kg

減少

AR

−1.1kg

減少

RT

+0.8kg

+0.9kg

👉 RTだけが、男女とも筋肉量を「守るどころか増やす」結果を示しました。

しかも…

  • RT群の約85%は👉 筋肉量(FFM)が増加

  • 一方、AR群では約半数がFFMを失い、NO群ではさらに多くの人が筋肉を減らしていました。


結果④:腹部周径(ABC)の変化

腹部周径は、単なる見た目だけでなく、内臓脂肪や健康リスクとも関係する重要な指標です。

  • RT群の腹部周径減少が最も大きい

  • 脂肪量減少との相関が非常に強かった(r=0.84)

👉 ABCは「高品質な減量」を示す実用的なマーカーになり得る、と示唆されています。


何が「高品質な減量」なのか?

この論文が強調しているのは、体重を落とすだけでなく、どれだけ“脂肪だけ落として筋肉を守るか”かです。

減量が進んだ時に…

❌ 筋肉も落ちてしまう→ 基礎代謝が下がる→ リバウンドしやすい身体になる

✔ 筋肉を守れた/増やせた→ 見た目が引き締まる→ 健康リスクが下がる

という違いが生まれます。


なぜレジスタンストレーニングが効くのか?

筋トレ(レジスタンストレーニング)が

  • 脂肪減少を最大化

  • 筋肉量の維持・増加

に優れていたのは、以下のような生理的効果が背景にあると考えられます。


◆ 筋肉への機械的刺激で筋タンパク合成を促す

トレーニングにより筋肉に刺激が入り、→ 筋タンパク合成が高まりやすい


◆ エネルギー消費が増える

筋肉量が増えると→ 代謝量そのものがアップ→ ダイエット後も痩せ状態が維持しやすい


◆ 筋肉を“減らさない”からパフォーマンスの低下が少ない

減量中に筋量が減ると→ 疲れやすい→ 日常の活動量が下がる→ 減量が停滞しやすい

といった悪循環につながりますが、RTはこの悪循環を防ぐ役割も果たします。


有酸素運動(AR)の役割は?

有酸素運動は、脂肪減少には寄与しましたが、筋肉量の保護・増加という点ではRTより劣りました

もし有酸素運動を行うのであれば、

✔ 筋トレを中核に

✔ 可能なら有酸素運動を併用

という組み合わせが、最もバランスの良い“質の高い減量”になります。


一般の方のダイエットについて


減量中に絶対意識すべきこと

  • 食事だけでは筋肉が落ちやすい

  • 有酸素運動は脂肪燃焼に役立つが、筋肉は守れない

  • 筋トレ(RT)を組み込むことで、脂肪だけを効率的に落とし、筋肉は守る/増やせる


ダイエットの質を高めるために

  • 週2〜3回の筋力トレーニングを習慣化

  • 重量・回数は個人差あり(初めは軽重問わずフォームと継続が先)

  • 有酸素運動は補完として活用


結論

単に体重を落とすだけならカロリー制限でも可能ですが、見た目や健康を左右する「質の高い減量」を達成するなら、

👉 レジスタンストレーニング(筋トレ)を中核にすえることが、最も効率的で科学的に支持された戦略である、ということがこの研究から明確になりました。


引用文献

Lahav Y, et al.Resistance training as a key strategy for high-quality weight loss in men and women.Frontiers in Endocrinology (Lausanne). 2026 Jan 15;16:1725500.


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