top of page

COLUMN
パーソナルジムコラム


【最新研究】ブロッコリーが“筋トレの味方”だった!― アスリート・ダイエッターが食べるべき科学的理由 ―
「ブロッコリーは筋トレの定番」と言われますが、なぜ“筋肉をつけたい人”に推奨されるのか? 2025年に発表された システマティックレビュー&用量反応メタ分析 は、アブラナ科野菜(ブロッコリー、キャベツ、白菜、ケールなど)の摂取が 身体の炎症・酸化ストレス・代謝・ホルモン環境に良い影響を与える ことを明確に示しました。 これは、筋トレをする人にとっては“がん予防よりも重要”と言っていいほど、有益なポイントです。 ◆ 1. アブラナ科野菜は「筋肉環境を整える食材」 アブラナ科野菜が筋トレ民に推奨される理由は、単に低カロリー・高ビタミンだからではありません。 研究から明らかになっているのは、 筋肉が成長しやすい身体環境を作る効果が強い という点です。 特にポイントになるのが以下の4つ: ◆ 2. 筋トレ民に効く4つのメカニズム ① 抗炎症作用で「回復スピード」を高める 筋肉が大きくなるためには、トレーニング → 微細損傷 → 回復 → 超回復という流れが必要。 アブラナ科野菜に含まれる スルフォラファン・イソチオシアネート などの成分は、研究で
12 分前


【最新研究】摂食障害がアスリートのパフォーマンスとケガに与える影響― 長期追跡研究から見えた「身体づくりの本質」 ―
アスリートや競技志向のトレーニーの中には、「もっと痩せれば速くなる」「もっと絞ればジャンプ力が上がる」「食べなければ軽くなるからパフォーマンスが良くなる」と考える人が未だに少なくありません。 しかし、最新の**縦断研究(longitudinal study)**では、 “摂食障害(Disordered Eating: DE)があるアスリートほど、長期的に見てパフォーマンスが低下し、ケガのリスクも増える” という強い関連が示されています。 今回はその研究内容をわかりやすくまとめ、あなたのジムのブログ用に「一般のトレーニングやダイエットにどう活かすか」まで落とし込みます。 ■ 研究の概要:何を調べた研究? この研究は、180名ほどのエリートアスリートの6ヶ月後、12ヶ月後の2回アンケート回答をもらい 摂食障害に該当する行動(極端な食事制限、嘔吐、過度な運動など) パフォーマンスの変化 ケガの発生率 回復スピード これらの関連を詳細に調べました。 “短期的な体重変化や見た目”ではなく、“長期のパフォーマンスと健康”に焦点を当てている点が特徴です。 ■
4 日前


【朝食のたんぱく質が筋肉を変える?】2025年最新レビューから読み解く、筋肉づくりとダイエットの最適解
「朝にたんぱく質をしっかり摂ると、筋肉の成長に本当に良いの?」そんな疑問に答えてくれるのが、 “朝食のたんぱく質摂取が成人の筋量・筋力にどの程度影響するか” を整理したレビュー です。 この研究は、これまで点在していた“朝食と筋肉”に関する研究をまとめ、 「朝食のたんぱく質が筋肉づくりや代謝にどう作用しているか」 を俯瞰したもの。 今回は、その内容をパーソナルトレーニング・ダイエットの現場で使える形でまとめました。 ■ なぜ“朝食のたんぱく質”が注目されるのか? 人間の筋肉合成は 1日中一定ではなく、朝〜午前中は特に低い ことがわかっています。いわゆる“アナボリック抵抗性”が起きやすく、筋合成のスイッチが入りづらい状態です。 そこで注目されているのが、 ➤ 朝にある程度まとまった量のたんぱく質を摂ること = 筋合成をスタートさせる“最初のスイッチ”を入れる という考え方。 レビューでも、多くの研究で 「朝食のたんぱく質量が1日の筋タンパク質合成効率に影響する可能性」 が示されています。 ■ 研究レビューで見えたポイントまとめ ①...
6 日前


【習慣化の科学】トレーニングと減量は何日で習慣になる?
「筋トレを続けたい」「ダイエットを習慣にしたい」 そう思っても、気づけば三日坊主……。多くの人が「続ける」ことに最も苦戦します。 では、 人は何日で“習慣”をつくれるのか? この疑問に答えてくれるのが、2024年に発表された Singh B らの 習慣化に関する大規模メタ分析 です。 この記事では、この最新研究をもとに トレーニング・減量習慣を最速で身につける方法 を解説します。 1. 習慣化には“21日”では足りない 世間では「習慣化には21日」とよく言われますが、この研究ではまったく異なる結果でした。 Singh らの分析によると…… 健康行動が習慣になるまでの平均は 59 日 (=約2ヶ月) さらに… 最短: 4日 最長: 335日(約11ヶ月) と、個人差が非常に大きいことも判明しました。 つまり、 「21日続けたのに習慣にならない…」これは“あなたが意志が弱いから”ではなく、単に“普通”です。 2. 習慣化しやすい人・しにくい人の違い 研究では、習慣形成に影響を与える要因も分析されています。 ■ 習慣化を加速させる要素 行動が簡単で
11月28日


【最新研究】クレアチンは“筋肉痛の回復”にも効く?
クレアチンといえば、「筋トレの重量が伸びる」「瞬発系のパフォーマンスが上がる」といったイメージが強いサプリメントです。 しかし、2025年に発表された最新研究によって、クレアチンは “筋肉のダメージからの回復” にも効果がある可能性が示されました。 しかも今回は、 性別 と 年齢 によって効果が変わるかまで細かく調査された、非常に質の高い研究です。 この記事では、一般の方でもわかるように研究を丁寧に解説していきます。 1. 研究の目的 この研究のテーマは大きく3つです。 クレアチンを飲むことで筋肉損傷の回復が早くなるのか? その効果は男性・女性で違いが出るのか? 若年層と中高年で効果に差があるのか? 特にトレーニング経験がある人なら誰もが一度は経験する “強烈な筋肉痛(DOMS)” 。その原因のひとつが エキセントリック運動(筋肉を伸ばされながら力を出す動き) による筋繊維の微細なダメージです。 研究では、まさにこの エキセントリック運動が起こす筋肉ダメージからの回復 を指標にしています。 2. 研究の方法 ■ 参加者...
11月27日


【最新研究】サプリの「飲むタイミング」で筋肉の疲労回復は変わる?ー運動後の筋疲労を最小限にする“ベストタイミング”とはー
「運動後の疲れが抜けない」「翌日の筋肉痛がひどい」という声は、トレーニングをする人なら誰でも経験があるはずです。では、疲労回復のために飲んでいるプロテインやアミノ酸などのサプリメントは、“いつ飲むか”で効果が変わるのでしょうか? 2025年に発表された 最新のシステマティックレビュー&メタ解析 は、まさにこの疑問に答えてくれています。本記事では、その研究内容をわかりやすく解説しながら、実生活で使える「最適なサプリのタイミング」を紹介します。 ■ 筋肉の疲労に効果を発揮する栄養素とは この研究は、複数の試験をまとめて解析し、 運動前・運動中・運動後のどのタイミングでサプリを摂取すると最も疲労が軽減されるか? を比較したものです。 対象になったのは、主に以下のサプリ: プロテイン(ホエイ含む) アミノ酸(BCAA、EAA) 糖質(カーボ) クレアチンなどのパフォーマンス系サプリ 疲労の指標としては、・主観的疲労(筋肉のだるさ)・筋力の低下・乳酸値・回復にかかる時間などが用いられました。 ■最も筋疲労回復に効くのは「運動後の摂取」 結論から言うと、..
11月21日


【トレーニング効果】8週間でジャンプ力アップ!成長期アスリートに有効な「複合トレーニング」とは?
目次 成長期の筋力アップはなぜ重要? 複合トレーニングって何? 誰が、どう変わった? 複合トレと筋トレ、どっちが効く? 実践のヒント 「組み合わせ」が未来のパフォーマンスを底上げする 1. 成長期の筋力アップはなぜ重要? 走り幅跳びは「助走のスピード」「踏み切りの強さ」「空中姿勢」などが総合的に関係する競技です。その中でも特に重要なのが 脚の筋力と瞬発的なパワー 。10代の選手は成長期でもあり、筋力・パワーを安全に伸ばせる時期。しかし、「どんなトレーニングを組むのが最も効果的か?」という疑問に、今回の研究が答えを出しました。 2. 複合トレーニングって何? 今回の研究で比較されたのは、以下の2つのトレーニング方式です: トレーニングタイプ 内容 レジスタンストレーニング バーベルスクワットなど「筋トレ」中心 コンプレックストレーニング 筋トレ+プライオメトリクス(ジャンプ系の動作)を組み合わせて行う 例: スクワットのあとにボックスジャンプを行う ベンチプレスのあとにメディシンボールスローを行う つまり「重りを使った筋力トレーニング+自体重での跳
11月18日


【筋トレで守るべき筋肉の健康】ストレスホルモンが引き起こす「筋肉の減少」とは?
目次 グルココルチコイドって何? ストレスで筋肉が減る?知られざる仕組み 筋肉の減少は何が問題なの? グルココルチコイドが原因の筋肉減少を防ぐには? 筋肉を守るために今日からできること まとめ:筋トレでストレスにも負けない身体へ 1. グルココルチコイドって何? グルココルチコイドとは、私たちの体内で分泌されるホルモンの一種で、「ストレスホルモン」として知られる コルチゾール が代表です。体の炎症を抑えたり、エネルギーを生み出すなど重要な役割がありますが、長期間分泌されすぎると 筋肉を減らす作用や筋力低下を引き起こす可能性 も持っています。 2. ストレスで筋肉が減る?知られざる仕組み この論文では、グルココルチコイド(以下GCと略)が以下の理由で筋肉を分解してしまうことが示されました。 タンパク質の分解促進 筋肉はタンパク質でできていますが、GCはその分解を促進します。 筋タンパク質合成の抑制 筋肉が合成される仕組みを弱めるため、筋肉の回復や成長を妨げます。 インスリン抵抗性の増加 インスリンが効きにくくなることで、栄養が筋肉に行き渡りにくくな
11月15日
bottom of page
