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植物性タンパク質は組み合わせれば筋肉は増えやすくなる?




札幌市豊平区中の島にあるパーソナルジムR. Physio labスタッフの髙橋です!

今回はタンパク質の「質」に関しての解説をしようと思います!


「植物性たんぱく質は、豆と米を組み合わせればアミノ酸バランスが良くなって筋肉もつきやすくなる」

このような話を聞いたことはありませんか?


確かに、大豆や豆類はリジンが豊富で、米はメチオニンを多く含むため、お互いに不足している必須アミノ酸を補い合う「相補性タンパク質」として知られています。


では、この組み合わせはトレーニング後の筋肉づくりにも有効なのでしょうか?


2026年に『掲載されたランダム化比較試験では、この疑問について詳しく調べられているので、参考にして解説します!



タンパク質は組み合わせ次第なのか

健康な若年成人を対象に、レジスタンストレーニング後の筋肉のタンパク質合成(筋原線維タンパク質合成:MPS)を比較しました。


参加者は運動後に次のいずれかを摂取しました。

  • COMP群:黒豆と白米を組み合わせた全食品(タンパク質20g)

  • ISO群:COMP群と同じ栄養量になるよう調整した分離栄養素(アミノ酸・炭水化物・脂質・食物繊維)

筋生検を行い、実際に筋肉がどれだけ合成されたかを評価しています。


「豆+米」の組み合わせで筋肉合成は増えた?

結果は少し意外なものでした。

筋トレ後は、どちらのグループでも筋タンパク質合成はしっかり増加しました。

しかし、

黒豆と白米を組み合わせた全食品でも、分離栄養素と比べて筋肉合成は増えませんでした。

つまり

「植物性タンパク質を組み合わせたから筋肉がさらに作られる」という結果にはならなかったのです。


なぜ期待したほど効果が出なかったのか

研究者は、その理由として食事全体の構成(フードマトリックス)に注目しています。


タンパク質20gを黒豆と白米だけで摂ろうとすると、

約114gもの炭水化物を同時に摂取する必要がありました。


さらに、食物繊維も多く含まれるため、

  • 胃から腸への排出がゆっくりになる

  • アミノ酸の吸収速度が遅くなる

  • 血液中の必須アミノ酸濃度が十分に上がりにくい

という可能性が示されました。


実際、この研究でも植物性全食品では血中必須アミノ酸の上昇が限定的で、筋肉合成の反応もそれに伴って抑えられていました。


動物性タンパク質との比較では?

研究者は過去に実施した同じ実験条件のデータとも比較しています。

その結果

20gの豚肉を摂取した場合の方が、今回の植物性全食品より筋肉合成は高いことが確認されました。


ただし、この比較は今回の試験内で直接ランダム化比較したものではなく、過去の研究データとの比較である点には注意が必要です。


植物性タンパク質は意味がないのでしょうか?

もちろん、そういうことではありません。

この研究が示したのは、

「豆と米を組み合わせること自体は悪くないものの、運動直後に20gのタンパク質を全食品だけで摂る場合は、筋肉合成を最大化するには十分ではない可能性がある」


ということです。

日常の食事として植物性食品を中心に食べることは健康面でも多くのメリットがあります。


一方で、筋トレ直後のように「できるだけ早く筋肉へアミノ酸を届けたい場面」では、植物性プロテインや大豆プロテインブレンドなど、消化・吸収しやすいたんぱく質源を活用する方法も選択肢になるでしょう。


まとめ

植物性タンパク質同士を組み合わせることは、必須アミノ酸のバランスを整えるという意味では理にかなっています。

しかし、この研究では20gのタンパク質を全食品から摂取した場合、相補性タンパク質の組み合わせだけでは筋肉合成をさらに高めることはできませんでした。

筋トレ後は、「何を食べるか」だけでなく、「どのような食品の形で摂るか」も、筋肉づくりに影響する重要なポイントなのかもしれません。


引用文献

Zupančić Ž, et al. Complementary Plant Protein Pairing Does Not Further Increase Postexercise Myofibrillar Protein Synthesis After a 20 g Protein Dose Within a High-Carbohydrate Whole-Food Matrix in Young Adults: A Randomized Controlled Trial. American Journal of Clinical Nutrition. 2026;124:101380.


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