top of page

筋トレ前のカフェインは本当に効く?最新メタ解析が示す「パワー向上効果」

カフェインコーヒー

「筋トレ前にコーヒーを飲むと力が出る気がする」「カフェインって本当にトレーニングに効果あるの?」

こうした疑問に対して、複数の研究結果をまとめて分析した“メタアナリシス”によって、かなり明確な答えが示されました。


本記事では、筋トレ中の“パワー(瞬発的な力)”に対するカフェインの効果について、最新の科学的知見をわかりやすく解説します。


この研究は何を調べたのか?

この論文は、「カフェインを一時的に摂取することで、筋トレ中のパワー発揮は高まるのか?」を検証した研究を集め、統計的にまとめたものです。

ポイントは「急性摂取」

  • 毎日飲み続ける話ではない

  • トレーニング前にカフェインを摂るケースが対象

つまり、「筋トレ前の1杯」に意味があるのかを検証した研究です。


パワーとは何か?(簡単に解説)

この研究で注目された「パワー」とは、

  • 重さ × 速さ

  • 瞬間的にどれだけ強く・速く力を出せるか

という能力です。

パワーが重要な筋トレ種目

  • ベンチプレス

  • スクワット

  • ジャンプ

  • クリーンなどの爆発的動作

筋肥大やスポーツパフォーマンスにおいて、非常に重要な要素とされています。


研究の方法

システマティックレビュー&メタアナリシス

この論文では、

  • ランダム化比較試験(信頼性が高い研究)

  • カフェイン vs プラセボ(偽物)

  • レジスタンストレーニング中のパワー測定

を行った研究を厳選し、全体としてどの程度の効果があるのかを分析しています。


初期段階では2700以上のカフェインに関する研究がヒットしましたが、最終的には12の研究に絞られています。


この12件の研究は、筋トレまたはレクリエーションレベルの活動を行っている20~29歳の230人が対象で、用いられたカフェインの摂取量は3~12mg/kgの範囲です。


1件を除きテストの60分前に摂取し、1件は15分前に摂取していた。日常的なカフェイン摂取量は1件のみ632mg/日と高用量だったが、その他は0~6mg/kg/日の範囲ということが分かっています。


主な結果

  • カフェインは中枢のアデノシン受容体拮抗、カルシウム動員の増加、運動ニューロン発火の増大などを通じて筋力発揮とパワーを高めると説明されている。​

  • 既存のメタ解析で報告された最大筋力(1RM)への効果量(SMD ≈ 0.17–0.20)よりも、本研究でのパワー指標(0.21〜0.40)の効果量の方がやや大きいことから、「カフェインは最大筋力以上に“スピード・パワー系”のパフォーマンスに効きやすい」と結論づけている。​

実務的インプリケーション

  • レジスタンストレーニングにおいて、試合や高強度セッション前のカフェイン単回摂取は、動作速度とパワーを小〜中程度ながら一貫して向上させる戦略になりうる。​

  • 効果を最大化するポイントとして、

    • 低〜中用量(おおよそ 3〜6 mg/kg 以内)

    • 日常のカフェイン摂取量をやや抑えて「耐性をつけすぎない」ことが推奨されると述べられている。​



カフェインは筋トレ中のパワーを有意に高める


結果として、トレーニング動作の平均速度はカフェイン摂取によって有意に向上(小さめ〜中等度の効果量)しました。​


また平均のパワー出力もカフェイン摂取で有意に向上(小さいが一貫した効果)しました。​



サブグループ解析では


性別

→平均動作速度の向上は男性でより顕著。女性でも有意な改善はあるが効果量は小さめ。​


・カフェイン用量

→低用量(≦3 mg/kg)、中用量(>3〜≦6 mg/kg)、高用量(>6 mg/kg)のいずれでもパワー指標は有意に改善し、「必ずしも高用量が必要というわけではない」ことが示唆された。​


・習慣摂取量

→1日あたり <3 mg/kg の低習慣摂取者で効果が大きく、≧3 mg/kg/日 の中〜高習慣摂取者では効果が減弱。​→ 慣れによる耐性(が影響している可能性が示唆されています。​


・負荷(%1RM)

→低負荷(<30%1RM)、中負荷(30〜70%1RM)、高負荷(>70%1RM)のすべてで平均動作速度、平均パワー出力は有意に改善し、パワー志向の軽〜中負荷トレから高負荷トレーニングまで幅広く有効。​

上肢・下肢とも有意な向上が認められ、特定筋群に限られた効果ではなかった。​


なぜカフェインでパワーが上がるのか?

論文で示唆されている主なメカニズムは以下です。

① 中枢神経の覚醒作用

  • 脳の疲労感を軽減

  • 「きつい」という感覚を抑える

② 筋収縮の効率向上

  • 神経から筋肉への信号が強くなる

  • 力を素早く発揮しやすくなる

③ 集中力・反応速度の向上

  • 動作がキレやすくなる

  • フォームが安定しやすい

結果として、同じ重量でも、より速く・強く動かせる状態が作られます。



効果の大きさは「万能」ではない

重要なのは、この研究が過剰な期待を否定している点です。

  • 効果は「小〜中程度」

  • 全員が同じ反応を示すわけではない

  • カフェイン耐性がある人では効果が弱い場合もある

つまり、

👉 カフェインは魔法のサプリではない👉 あくまで“上乗せ効果”

という位置づけです。


筋トレをする人への実践的な示唆

この研究を踏まえると、筋トレ前のカフェイン活用は以下のように考えられます。

● パワー系トレーニングの日に向いている

  • 高重量

  • スピード重視

  • 記録更新を狙う日

● 毎回使う必要はない

  • 依存や耐性を防ぐため

  • 「ここぞ」という日に使うのが合理的

● 食事・睡眠が土台

  • カフェインだけで成果は出ない

  • 日常の食事・休養が最優先


ダイエット目的の筋トレでも意味はある?

間接的ですが、意味はあります。

  • パワーが出る→ トレーニング強度が上がる→ 消費エネルギー・筋刺激が増える

その結果、筋トレの質が上がり、ダイエット効率が高まる可能性があります。

ただし、「痩せるために大量に摂る」という考えはこの研究からは支持されません。


まとめ

カフェインと筋トレパワーの関係

  • カフェインは筋トレ中のパワーを有意に向上させる

  • 特に爆発的・スピード系動作で効果が出やすい

  • 効果は現実的な範囲(小〜中程度)

  • 食事・睡眠・トレーニング習慣が最優先

「筋トレ前のカフェインは、正しく使えば“質を高める補助ツール”になる」

それが、このメタアナリシスから得られる最も妥当な結論です。


引用文献

Yuchun Xiao, et al. Effects of acute caffeine intake on muscular power during resistance exercise: a systematic review and meta-analysis.Frontiers in Nutrition. 2025 Oct 7;12:1686283.


札幌市豊平区パーソナルジムなら「R.Physio lab」へ!

札幌市豊平区パーソナルジム R.Physio lab

地下鉄中の島駅から徒歩3分の好立地で運営しております!!

医療系国家資格保有のトレーナーがマンツーマンで皆様のダイエットをサポートしていきます!!


・ダイエットが上手くいかない

・ダイエットの方法が分からない

・ダイエットが続かない

・トレーニングで身体を痛めた

・トレーニングは一人では頑張れない


という理由で痩せることを諦めないでください!

当店に来て正しく健康になるダイエットを始めましょう!!


👉 中の島パーソナルジム[R. Physio lab]公式サイト


コメント


パーソナルジム中の島.png

〒062-0921

北海道札幌市豊平区中の島1条3丁目2−15 1F

10時から20時最終受付

(日曜、祝日不定休)

無料駐車場 2台

セールスや勧誘のお電話お断り

駐車場.png

Rフィジオ

​厚別本店はこちら

厚別パーソナルジムLOGO2.png

Copyright©R Physio lab. All Rights Reserved.

bottom of page