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執筆者の写真髙橋 大翔

EAAは飲む必要がある?



皆さんこんにちは! 本日はEAAについて解説しようと思います。最近SNSでEAAが必要なのかどうかという議論が白熱しております。


EAAはアミノ酸なので筋トレ中に筋肉が分解しないように摂取する日が多いかと思いますが、実際に必要性というのはどうなのでしょう?


今回は最新の研究をもとに解説をしていきますので、最後まで読んでみてください!!


EAAは筋肉に必要なのか

EAAってなに?

まずはEAAに関してのおさらいです

EAAとは必須アミノ酸のことで、体内で産生することのできないアミノ酸になります

具体的にはバリン・ロイシン・イソロイシン・フェニルアラニン・スレオニン・ヒスチジン・トリプトファン・メチオニン・リジンの9つになります


この9つが1つでも不足してしまうと筋タンパク質の合成率が低下してしまうので、全ての含有量が高い食材が推奨されます

EAAは全てがしっかりと含まれているサプリメントというイメージです


筋トレ経験者なら聞いたことがあると思うのですが、「ロイシンは筋肥大に欠かせない」という情報があります

ロイシンは筋タンパク質の合成率上昇はもちろん、分解の抑制にも関与しているという報告もあるのです。しかし、このロイシンは能力を持続する力はないということも明らかになっており、持続させるためには他のタンパク質もしっかり摂取しようと言われています


ここまで聞くとEAAは素晴らしいサプリメントだと思いますよね

9つが満遍なく含まれていて、ロイシンももちろん含まれているので!


しかし、EAAは摂取量や摂取タイミングというものを学んで取り入れる必要があるのです

ここからは最新研究を用いて解説していきます!!


EAAの正しい摂取方法

2023年にEAAの摂取が運動パフォーマンスに及ぼす影響についての論文が発表されました

15の研究をまとめた貴重な論文です


この研究でわかっている事ですが


①血漿EAAレベルと骨格筋タンパク質の合成率は強く関連している

②エネルギー(カロリー)不足によりEAAが減少することで筋タンパク質に異化が進み筋肉の分解が促進される

③運動していなくても加齢や病気による筋分解を抑制できる

④筋トレ+EAA→四肢の血流が増加してEAAが骨格筋へしっかりと運ばれる

⑤EAAの摂取量は1.5~3gで骨格筋タンパク質合成促進を誘発し、15~18gの摂取で効果が頭打ち


ということのようです

特に⑤が興味深いのですが、18g以上のEAA摂取は意味がないようです


18gがどのくらいかと言いますと、商品によってバラツキがありますがホエイプロテイン1食分に大体5gほどのEAAが含まれているので、プロテインを1日に数杯飲んで尚且つ高タンパクな食事をしている人はあまり必要ないという計算になります


ただし、減量中でカロリー制限をしている方や、朝ごはんをあまり食べられないけど午前中に運動するという方は筋分解抑制のために摂取することをオススメします


通常のアミノ酸は口→胃→小腸で吸収→肝臓で代謝というメカニズムになっているのですが

バリン・ロイシン・イソロイシンに関しては口→胃→筋肉で代謝されるという仕組みになっています


つまり、バリン・ロイシン・イソロイシンは筋肉に蓄えられるということなのです

通常のエネルギーは肝臓や筋肉貯蔵されている糖質をエネルギーとして使用します

摂取した分全ての糖質を使用するのではなく、余分な糖質は貯蔵するのです


この蓄えられた糖質がなくなると脂肪にあるグリセロールや筋肉に蓄えられているアミノ酸が使用されるメカニズムになっています


俗にいう「糖新生」というやつです

脂肪と筋肉どちらを先に分解してエネルギーにするのかという議論については未だ解明されていないので、過度な糖質制限はやはり避けるべきです



これらの内容のまとめると、


ホエイプロテインよりも吸収が速く、筋肉の合成促進・カロリー制限時の筋分解抑制効果もあるので減量期は摂取することをオススメしますし、増量期は無駄な摂取になっている場合もある


という感じになります!

是非参考に自分のライフスタイルに合わせて取り入れてみるようにしましょう!



【参考文献】

Robert R Wolfe, et al. International society of sports nutrition position stand: Effects of essential amino acid supplementation on exercise and perfoemance. 2023

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