皆さんこんにちは!
今回は自重トレーニングに関して科学的に解説していこうと思います!
皆さん自重トレーニングはご存知でしょうか?
自重トレーニングとは腕立て伏せや腹筋運動、スクワットなどを自分の体重の負荷のみで行うトレーニングのことを呼びます。
現在ジムに行っている人はあまり行うことがないかもしれませんが、自宅トレーニングを中心に行なっている方やジムと自重トレーニングを半々で行なっている方、忙しくてジムに行けない時は家で自重トレーニングをやるようにしているという方はいるのかなと思います。
自重トレーニングも立派なトレーニングなので続けることが重要ですが、自己流で行なっていると効果があまり無い状態に陥っているかもしれません。
今回は科学的に効果のないとされている自重トレーニングについていくつか解説していこうと思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください!!
自重トレーニングで筋肥大は起こるのか
まずはこの疑問から解説していきましょう。
この疑問について調査してくれた研究が2023年に日本体育大学から発表されていまして、自重トレーニングとフリーウエイト(器具を使用する筋トレ)に効果比較という内容の研究になります。
30~64歳の健常者37名が対象で、対象者を自重トレーニング群とフリーウエイト群に分けます。
フリーウエイト群に関してはスクワット・ベンチプレス・デッドリフト・ダンベルロウを12回で限界が来る強度で3セット行います。
一方、自重トレーニング群はレッグレイズ・スクワット・ランジ・腕立て伏せなどの種目を限界の回数を行い、それを1~2セット行うという内容です。
期間は8週間で、筋力や筋肥大、筋肉内脂肪量も計測されました。
結果ですが
筋力:フリーウエイト群は向上したが自重トレーニング群は変化なし
筋肥大:どちらも有意に増加した(フリーウエイトの方が効果量は大きい)
筋肉内脂肪量:フリーウエイトより自重トレーニングの方が減少する(約3倍の効果量)
ということが示されました。
自重トレーニングでもやり方さえ正しいものを知っておけば、筋肥大も少しづつ起こりますし、筋肉内の脂肪組織を減少させるのでボディメイクにも効果を発揮するということですね!
では効果のある自重トレーニングとはどのようなものなのでしょう?
効果のある自重トレーニング方法とは
そもそも筋肥大のメカニズムは知っているでしょうか?
大きく分けて3つのメカニズムがありまして
メカニカルストレス:筋肉に張力(ストレス)を与えることで筋タンパク質の合成が促進する
筋肉の損傷:筋トレによって筋繊維が微細に損傷し、修復する過程で筋タンパク質合成が促進する
ホルモン反応:筋トレなどにより筋肉内に乳酸や水素イオンが発生することで筋肥大が起こる
という仕組みになっているのです。
難しいので完璧に覚える必要はありませんが、「筋肉が微細な損傷を起こすくらいのストレスを筋肉に与える自重トレーニング」であれば効果がありそうですね!!
効果のない自重トレーニングとは
ここからは逆に効果のない自重トレーニング方法について解説します
1.とにかく10回やる
これをやってしまう筋トレ初心者の方は結構います。家で結構筋トレしているのに変化がないんですよね、という方は大体ここに問題ありです。
筋肥大がおこる負荷の最低値というものが示されていまして、1RM(1回持ち上げるのが限界の重さ)の30%、40回反復することで限界が来る負荷です。
これ以上反復できてしまう簡単なトレーニングは意味がないということです。
そして10回とにかくやるのも同様で、10回で限界であれば筋肥大は起こるのですが、10回やっただけだと筋肥大は起こらないのです。この違いを理解するようにしましょう。
2.トレーニングボリュームを意識しない
これも多いと思います。トレーニングボリュームとは重さ✖︎回数✖︎セット数の合計値です。
10kgで10回3セット行うとトレーニングボリュームは300ということになります。
ここを伸ばしていくことで筋肥大効果は高まります。
またセット数の部分に関しては1週間に10セット以上行うことで筋肥大が促進されると言われているので、この部分は下回らない方が良いでしょう。
3.漸進性過負荷の原則
これは筋トレの原則なのですが、要するに「毎回少しずつ負荷を上げていきましょう」ということです。いつまでも10回3セットのトレーニングでは、その負荷に必要な筋肉にしかならず成長しません。
毎回のトレーニングで1kgでも重く、1回でも多くこなすという意識を持ちましょう!
4.伸張刺激を入れる
メカニカルストレスの部分ですが、筋肉がしっかりとストレッチされているような感覚を与えることが重要です。腕立て伏せなら、しっかりと胸を床につけるくらいの意識で行うと胸の筋肉が伸張されます。あの感覚が重要です。
各種目の動作が小さい人は関節を大きく動かす意識が必要になりますし、それだけでいつもより伸張刺激が加わると思います!!
これらをしっかりと意識した上で自重トレーニングを行うようにしましょう!
【参考文献】
Madoka Ogawa, et al. Effects of free weight and bodymass-based resistance training on thigh muscle size, strength and intramusuclar fat in healthy young and middle-aged individuals. 2023
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